良かった。めっちゃ良かった。
ミュウツーが自分が人の手で作られた存在であると知り、自分の存在や自分がそこにいることに疑問を持つ。自分が最強であることを証明するため、強いトレーナーのポケモンのコピーを作り戦わせ、コピーの方が強いことを確かめる。自らはコピー元であるミュウとの決着をつける。
壮大なストーリーや謎があるわけではなく、創造主である人間への復讐のため、ただ戦い、力を誇示するという、そんな話。
自分は誰で、ここは何処で、何のために生まれ、どこへ行くのか、特に答えが出るわけではなく、どこかへ行き、おそらく生きていく。
21年前に(一応)子供向け作品として作られた内容とは思えねえな...。
しかし大ヒットしたようで。どんな気持ちで子供は見るんだろう...。
CGのポケモン映画ってどうなん?って思ってたけど、迫力がめちゃめちゃあるし、ポケモンの奥行き感があって良かったですね。城とかスタジアムもカッコよすぎる。というかポケモンってCGに結構向いてるんじゃ?
て思ってたけど、終盤のピカチュウのコピーとのシーン、あれは手描きがやっぱいいなあと。
というか「大谷ボイスのサトシのピカチュウ」は手描きでこそだなあと思いました。
「風といっしょに」 もうこれだけでもいい。すごい。
自らの存在意義とか存在理由とか、目的とか、なんでこんなところにいるのか、そもそも何で生まれてしまったのか、答えのない問い、戦いに一生悩まされてまともに生きれないのは損なんですよ。でもそうしないと生きれないんですよ。
馬鹿みたいに自問自答して勝手に自分で自分を苦しめて生き辛くして、そんなことしなくても生きていける人間は楽だなあ、そいつらに比べてなんて劣ってるんだとか。そういう妬み恨み痛み辛み苦しみを勝手に作って体中に括り付けて縛り上げて、なんて馬鹿なんでしょう。
ミュウツーはそういうやつらの希望であり絶望なんでしょう。
どこまで行くの?どこまでも行こう。どこまで?