多岐亡羊

社会を漂いもがいて何とか生き長らえる子羊です。

catch at a strawberry

 全ての人にとって正しいことなんて何もない、自分にとって正しいものだけがある、とこの前書いた。

 それがとても大切なことで、誰が何と言おうと、何が起ころうと信頼できる、絶対的なものを持っておくこと。それは生きやすくなるヒントである。

 これだけは信頼できる、これがあるから生きている、と思うものがあると、死にたくなっても、これがあるから私は大丈夫だ、と気持ちを切り替えることができる。天の導きのように、絶望的な状況から這い上がる命綱となる。

 大切なものは趣味でも、人でも、ペットでも、仕事でも何でもいい。

 宗教とか信仰は絶対的な価値観を持つ、という点では最たるものだろう。それが正しいと信じている、それに縋り、だから生きることが出来る。

 

 しかし、信じるものが変わってしまう、なくなってしまうリスクを考慮する必要がある。友人、恋人なんてその通りだ。いつ死んでしまうか、関係が悪化するか分かったもんじゃない。宗教だったり、一部の趣味もその可能性はある。

 なので、本を信じるのは名案だと思う。決して、作家を信じてはならない。作家の言ってることなんて本と一致しないし、変わってしまうし、そもそも作家が自殺しまくっている。とある本の、1ページでも、1行でもいい。最高に好きな文章、絶対に信じることの出来る場面、それを人生のあらゆる瞬間に思い返せば、意外と生き残れるかもしれない。

 情報の海、人の海に溺れそうなとき、一言の藁が激流から身を守ってくれるだろう。

 そんな至極の一語に出会いたいものである。